身近にある介護
2020.6.12
『「わたし」の人生(みち) 我が命のタンゴ』
◆Movie Infomation◆
■作品名:「わたし」の人生(みち) 我が命のタンゴ
■販売元: アルバトロス
■製作年度:2012年
■発売日: 2013年12月4日
■製作国:日本
■配給:ファントム・フィルム
■上映時間:104分
■監督・原案:和田秀樹
■脚本:大石三知子
■キャスト:秋吉久美子、橋爪功、冴木杏奈、松原智恵子、小倉久寛
介護の仕事に携わる人の使命とは?
妻を亡くしたばかりのある日、痴漢行為で警察に連行された父親(橋爪功)が認知症だと発覚、その父親を巡って起こる家族や周囲の人々の苦難や葛藤、そして人生の希望が描かれた感動ドラマ。監督は、デビュー作『受験のシンデレラ』で、第5回モナコ国際映画祭4冠に輝き、また精神科医として老年医療に携わる和田秀樹。
大学教授として仕事をしながら父親の世話をしようと奮闘する長女(秋吉久美子)、ダンスや音楽を通して癒しを与えるアルゼンチン・タンゴ・ダンサーの次女(冴木杏奈)、そして厳格だった父親との3人の人間関係が、ストーリーの骨格となっている。だが実際のエピソードを基に製作されたこの作品には、現在のリアルな介護・老人医療の状況も随所に盛り込まれている。
長年介護の現場にいる人にとっては、作中で描かれている介護の内容はよくあることだと思うかもしれないし、また一方で、リアリティとはかけ離れたドラマだと感じるかもしれない。ただ、内容的には認知症の家族を抱える人にとって希望を感じられる作品であり、同時に現場で介護の仕事に携わる人の使命について、深く考えさせられるシーンもある。そして見終わった後、認知症の方やその家族の方とどう向き合うべきか、仕事として何ができるのか、改めて考えさせられることになるだろう。
<中条>
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