政府、介護報酬2.03%引き上げへ 障害福祉サービスも1.84%

政府は、介護事業者に支払われる介護報酬を、2026年度の臨時改定で2・03%引き上げる方針を固めた。障害福祉サービスも同様に、1・84%引き上げとする。介護職員らの賃上げに対応するため前倒しで実施し、いずれも前回改定(24年度)を上回る引き上げ幅とした。 【図で見る】これまでの診療報酬(本体)改定率の推移  この引き上げで、介護職は月最大1万9000円が賃金に上乗せされる方向だ。障害福祉事業所の職員も同様に、月最大1万9000円の引き上げで調整する。  介護と障害福祉サービスの公定価格にあたり、原則3年に1度改定される。介護・福祉業界は、他産業と比べて賃金水準が低く、人手不足が喫緊の課題となっている。これに対応するため、11月に決定した経済対策で、介護職員らの処遇改善に向けて臨時改定する方針が示されていた。  厚生労働省はこれまでに、介護報酬の臨時改定では、賃上げの原資となる「処遇改善加算」を拡充し、対象にケアマネジャーや訪問リハビリテーション、訪問看護を対象とする方針を示している。  前回の改定では、介護報酬を1・59%、障害福祉サービスを1・12%引き上げた。24日にも、片山さつき財務相と上野賢一郎厚労相が閣僚折衝し、医療の公定価格にあたる診療報酬とともに正式に決定する。

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