介護福祉士の実務者研修、一部科目の免除を導入 厚労省方針 社会福祉士や保育士など対象

厚生労働省は10日、介護福祉士の国家資格の取得を現場で働きながら目指す人が受講する「実務者研修」について、他の国家資格を持っている人などの時間数を短くする方針を固めた。【J

社会福祉士や保育士の養成課程を修了している人などを対象に、一定の科目を免除する仕組みを新たに導入する。実務者研修の負担を軽減して資格を取得しやすくするとともに、複数の領域で活躍できる“多機能人材”の養成につなげる狙いがある。

介護人材の確保に向けた方策を話し合う専門委員会で、厚労省はこれまでの議論を整理した報告書案を提示。実務者研修について、「他の国家資格の養成課程を修了している場合などに、可能な範囲で科目の免除を行うことが必要」と明記した。この報告書案は、今回の会合で座長一任で取りまとめられた。

トータル450時間の実務者研修は現行、「初任者研修」など他の関係研修の修了に伴う科目の一部免除がある。ただし、他の国家資格の有無に着目した時間数の読み替えはない。

厚労省の関係者は会合後、「施行時期はまだ決まっていない」と説明。「どの科目を免除できるのか、養成課程ごとに深い検討が必要。各分野の専門家とともに丁寧に検討を進めていきたい」と話した。

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