お知らせ
2021.5.17
映画『ファーザー』アンソニー・ホプキンス主演 – “認知症の父”の視点で描く、老いの喪失と親子愛
本年度のアカデミー最有力、是非介護業界の方は見て欲しい作品です。
認知症の父の視点から作られているので利用者の気持ちが解ると思います。
映画『ファーザー』が2021年5月14日(金)TOHO シネマズ シャンテ他にて公開する。主演を演じたアンソニー・ホプキンスは、アカデミー賞主演男優賞を受賞した。
“認知症の父”の視点で描く、感動ドラマ
映画『ファーザー』は、老いによる喪失と親子愛を、“認知症の父”という画期的な視点で映し出した感動作。映画化にあたっては、原作『Le Père』の著者であり、ロンドンのタイムズ紙が「現代において最も心躍る劇作家」であると謳う、フロリアン・ゼレールが自身初の長編初監督としてデビュー。またアカデミー賞受賞歴を持つ、脚本家クリストファー・ハンプトンが、共同脚本を務めた。
キャスト
約30年ぶりオスカー受賞!アンソニー・ホプキンスが主演に
主演に抜擢されたのは、2020年に83歳を迎えた名優アンソニー・ホプキンス。ホプキンスが自身と同名、同年齢、同誕生日の認知症の父親役という異例の設定で、「自分の父をそのまま演じた」と語るその演技は、早くも各映画祭への賞レースに参戦。見事『羊たちの沈黙』レクター博士役以来、約30年ぶりとなるアカデミー賞主演男優賞を受賞した。本授賞式において史上最高齢の受賞となる。
オリヴィア・コールマンが共演
またそんな認知症の父親を介護する娘役には、『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞主演女優賞を受賞した英国女優オリヴィア・コールマン。その徹底した役作りで知られる彼女だが、本作では記憶と現実が崩れゆく父を想いながら、新たな人生を踏み出す娘を繊細かつリアルに演じ切る。
物語へと誘う<アンソニーのアパート>
一流のスタッフたちのコラボレーションで、認知症の父親・アンソニーの視点で描きだされる本作は、撮影現場となった<アンソニーのアパート>も、重要な役割を果たしている。一か所の同じ空間であるにも関わらず、時には居心地がよく快適で、時には冷たく見慣れないアパートに変化するその演出は、まるで登場人物の心情の動きを見ているかのよう。『タイタニック』『ハリー・ポッター』シリーズの名作にも携わってきたたピーター・フランシスによるこの美術は、実は色と家具だけを絶妙に変えて作り出したこだわりの仕掛けとなっている。
ゴールデングローブ賞で快挙
またアカデミー賞の前哨戦として名高い第78回ゴールデン・グローブ賞では、4部門にノミネートされる快挙を達成。受賞こそ逃したものの、ドラマ部門<作品賞><主演男優賞><助演女優賞>に加え、映画部門<脚本賞>に選出された。
ストーリー
ロンドンで独り暮らしを送る81歳のアンソニーは記憶が薄れ始めていたが、娘のアンが手配する介護人を拒否していた。そんな中、アンから新しい恋人とパリで暮らすと告げられショックを受ける。だが、それが事実なら、アンソニーの自宅に突然現れ、アンと結婚して10年以上になると語る、この見知らぬ男は誰だ?なぜ彼はここが自分とアンの家だと主張するのか?ひょっとして財産を奪う気か? そして、アンソニーのもう一人の娘、最愛のルーシーはどこに消えたのか?現実と幻想の境界が崩れていく中、最後にアンソニーがたどり着いた〈真実〉とは──?
「ファーザー」非凡な劇作家と名優コンビが、目眩のするような映画術で老いることの真実を描く
関連記事